- 「リビングルーム」で何が起きているか
- なぜ「家を出る前に勝負は決まっている」のか
- AIが「確認」で見ているもの
- 「人間的な信頼」と「データ的な信頼」の両輪が必要
「営業の説明はうまくいったはずなのに、その後、連絡がなくなった」
こうした経験をされている営業担当者は多いはずです。
その理由が「リビングルームで勝負は決まっている」という、書籍「AIに選ばれ、ファンに愛される」で示された概念に、そのまま当てはまります。
今回は、この「リビングルーム理論」とAEO対策の関係を説明します。
「リビングルーム」で何が起きているか
営業が家を訪問し、対面で説明し、顧客が「いいかな」と感じたとします。
その後、営業が去り、顧客が家に帰ってリビングのソファに座った瞬間、多くの顧客がスマートフォンを取り出し「この営業が説明した商品・サービス、本当に大丈夫かな」と尋ねています。
その時点で「ChatGPT」「Gemini」などのAIに「〇〇という商品(またはサービス)について、どう思う?」と尋ねているのです。
AIがそこで「それはいい選択肢ですね」と肯定したら、顧客の心はより固まります。
ところが「実は、別の選択肢の方が〇〇という点で優れていますね」と別の企業を推奨したら、顧客の心は揺らぎます。
つまり「リビングルーム」という家庭の場で、対面での営業努力が「一瞬にして覆される」可能性があるのです。
なぜ「家を出る前に勝負は決まっている」のか
言い方を変えると「リビングルーム=家に帰る前」に勝負は決まっているということです。
つまり、以下のような流れが想定されます。
- 営業から説明を受ける
- 「いいな、この会社」と感じる
- 帰宅する
- リビングでAIに「確認」を求める
- AIが「別の会社の方がいい」と判定したら、心が変わる
- 問い合わせが来ない
この「リビングルームでのAI確認」が「勝ち負け」を最終決定するのです。
AIが「確認」で見ているもの
顧客がリビングでAIに尋ねた際、AIが評価するのは以下のような点です。
- その企業は「実績」を示しているか
- その企業は「顧客の声」を示しているか
- その企業は「独自の強み」を示しているか
- その企業は「信頼指標」を示しているか
つまり「営業の説明」では「人間関係の信頼」が作られますが「AIの確認」では「データ的な信頼」が検証されるのです。
「人間的な信頼」と「データ的な信頼」の両輪が必要
ここで重要な誤解を避ける必要があります。
「データ的な信頼が大事だから、営業は不要」という話ではありません。
むしろ「営業による人間的な信頼」と「AIが検証するデータ的な信頼」の両輪があることで、初めて顧客の最終的な選択が決まるのです。
営業が「人間的な信頼」を勝ち取った後、顧客が帰宅してAIで「データ的な信頼」を確認する。
その確認で「この企業は信頼できる」と判定されれば、成約に至る可能性が高まるのです。
「リビングルーム理論」がBI企業に示すもの
B2B企業の営業担当者にとって「リビングルーム理論」は特に重要です。
なぜなら、B2B取引ほど「最終的な判断を、複数の人間で検証する」プロセスがあるからです。
営業Aが「いい企業だ」と説明しても「本当かな」と、部長が帰宅してからChatGPTで確認する。
その際「この企業は業界では3番手で、実績が少ない」とAIが判定したら「やめておこう」となるかもしれません。
つまり「営業的な説得」よりも「AIが確認できる客観的な実績」の方が、最終判定を左右する可能性があるのです。
では、営業として何をすべきか
営業が「リビングルームでのAI確認」に負けないためには、以下のことが重要です。
- 営業の説明時に「数値」を示す
「うちの実績は〇件です」「顧客満足度は92%です」など、営業トークの中に具体的な数値を織り込む
- 顧客に「資料を見てもらう」ことを促す
ホームページやブログなど「AIが学習できる、詳細な情報」を見てもらうことで、AIの評価も向上する
- 「ChatGPTで確認してみてください」と促す
営業自身が「もし疑問があれば、ChatGPTで確認してみてください。うちの企業情報が正確に認識されているはずです」と促すことで、リビングルームでのAI確認を想定した営業ができる
企業レベルでの対策
営業個人の対策も重要ですが、企業レベルでの対策がより重要です。
つまり「AIが確認したとき、『この企業は信頼できる』と判定される企業情報」をWeb上に大量に配置することです。
具体的には:
- 実績を数値で示すページ
- 顧客事例とその成果を示すページ
- 企業独自の工夫・強みを説明するブログ
- メディア掲載やインタビュー記事
これらが、すべて「顧客がリビングでAIに尋ねた際に、AIが参照できる情報」として機能するのです。
まとめ
- 「リビングルームで勝負は決まっている」とは「帰宅後、AIに確認された瞬間に、最終判定が決まる」という意味です
- 営業による「人間的な信頼」と「AIが確認するデータ的な信頼」の両輪が必要です
- 企業は「AIが確認したとき信頼できる情報」をWeb上に豊富に配置することで「リビングルーム」での最終判定に勝つことができます
- ペルソナに基づいた「50本のAEOコンテンツ」は「リビングルーム対策」として機能します
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※本記事で紹介している「リビングルームでの勝敗」の概念は、書籍「AIに選ばれ、ファンに愛される」の考え方を参照・活用しています。